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どんなに難しい案件でも諦めずに
お客様の意見を吸い上げて試作を重ねる事で、
いつかは形に出来るという自信がうまれました。

開発

2013年入社

製品開発部

T.T

仕事の内容について教えて下さい

現在担当している仕事

居酒屋や冷凍食品、お菓子やパンに使用されるチーズ等、一般消費者の方が直接は知る事のないチーズ製品に利用されるチーズの開発を行っています。『高温でとろけるチーズ』『揚げても溶けないチーズ』等様々な要望があるので、ナチュラルチーズや乳化剤の選定、また物性評価を行います。そして要望に合ったチーズを作成し、工場ラインによる試作、商品化まで幅広く行い、商品開発の1から10まで携わる事が出来ます。

一般的なタイムスケジュール

研究所にある小スケールの試作用設備で試作品を作成する際は、午前中に原料の準備、午後に試作を行います。具体的には、ナチュラルチーズ・乳化剤を計量し、実際に試作用設備にて、設備の運転条件や加工条件を調整しながら、目的の物性に合わせたチーズを試作しています。また後日試作したチーズの物性評価を行い、お客様にサンプルとして提出しています。

学生時代に学んだことは仕事に活かせていますか

学生時代に学んだ『栄養学』や『食品化学』は実際に栄養表示や一括表示を作成する際に役に立っていますが、それが無いと仕事が出来ない訳ではありません。それ以上に大学の研究室で実験を行う際、自分でスケジューリングして研究を進めていたので、その時に身に付けた『スケジュール管理』や『時間の使い方』の方がより実践に役立っています。

生産現場とのかかわり

商品開発は一人で出来る訳ではなく、生産現場の方々と協力しなければ商品を開発する事は不可能です。そのために、現場で生産を行う際は、原料を準備・粉砕する班、溶融する班、切断する班等、各現場に出向き、商品の概要や生産の方法を伝えます。そして問題点があれば討論・意見交換を行う事でより良い製品を作っていくので、生産現場とのコミュニケーションは必須となります。

業務用開発チームと家庭用開発チームとの仕事での関わりや違いについて

業務用開発チームと家庭用開発チームが直接的に仕事を共にすることはありませんが、どちらも製品開発部であり、実験や試作は常に隣で行っているため、新規原料や試作中の出来事等の情報はよく耳にし、その情報を自分の仕事に活かす場面があります。違いについては、家庭用開発チームは、お客様が一般消費者である事もあり、誰でも食べやすい風味を持つ商品の開発を行っており(BtoC)、業務用開発チームは、チーズを使った製品を製造するお客様への商品開発を行うため、お客様の要望に沿って、加工適正(物性)や強い風味を持った商品の開発を行っています(BtoB)。
※BtoB→企業間取引 BtoC→企業対消費者取引

仕事で上手くいって自信につながったこと

お客様から『チーズ風味が強いものがほしい』という、大まかな依頼を頂いた時に、最初はどのような方向性のチーズが欲しいかが分からず苦労しました。しかし何度かサンプリングを行いお客様の意見を伺う中で、ある種類のチーズ風味が気に入っているという事が分かり、それに合わせた配合設計をした結果、製品化が決まりました。この時にどんなに難しい案件でも諦めずにお客様の意見を吸い上げて試作を重ねる事で、いつかは形に出来るという自信に繋がりました。

仕事で失敗し、学んだこと

新製品を担当した際、既存にある製品と配合は同じで、カットするサイズを変更するという案件がありました。既存品と大きな変更が無かったため少し油断していた所があり、初回生産を行った際、工場ラインへの適切な情報伝達が出来ておらず、生産現場を一時混乱させてしまいました。一つひとつの案件を大事にし、初心を忘れず仕事に真摯に向き合う事が大切である事を改めて感じた一件でした。

これからの目標

現在は目の前の仕事に全力で取り組み、知識を吸収しており、将来は物事を多角的に捉えて、不測の事態に陥っても慌てずに対処の出来る開発員となり、後輩たちの良き手本になるように邁進していきます。そして会社を支えられるベビーチーズのような商品を自分の手で作り出していきたいです。

職場の環境(雰囲気など)や帰宅後・休日の
過ごし方について教えて下さい

上司や先輩社員に教わったこと

『急いでいる時こそじっくり考えて行動する』
開発業務は、納期や発売日に合わせてサンプル作り・試作を行いますが、お客様の要望で急な予定変更がある場合があります。そのような時、どうしても気が急いてしまい判断力が落ちてしまいます。しかし、そのような浮付いた状態で製品を出し何か問題が起きてしまえば、最終的にお客様にご迷惑がかかってしまいます。忙しい時こそ一度深く考え、何か抜けている所がないか考える事が成功に繋がると上司に教わりました。

職場の雰囲気

製品開発部は比較的若年層のメンバーが多く、活発に議論できる明るい雰囲気の部署となります。開発員同士よく話し合う事があり、それが自分の仕事に応用できる事もあるため、どのチーム員も積極的に物事を吸収しようとする向上心があります。また上下関係の風通しもよく、若手の意見も反映されるため、一人ひとり自立した考えを持ったメンバーで構成されています。

どんな後輩に入社してもらいたいですか

上記の通り、製品開発や生産現場を管理する部署に所属する場合、生産ラインとの関係性が重要になるため、コミュニケーション力が必要になると思います。また、全国の営業・本社の方々とも電話でやり取りをする事も多いため、素直で人とのコミュニケーションを大事にする人に入社してもらいたいです。